沖縄地方では梅雨明けが発表され、間もなく夏がやってきます。例年に比べ雨量の少ない梅雨となり、雨はあまり好きではないクセ毛の担当者としてはうれしい気持ちですが、後々野菜の値段が高騰するのを考えると複雑な心境です。

今月は「パワハラ防止関連法」がいよいよ施行となり、そのほかにも大きな改正がありました。まだまだ新型コロナウイルス感染症の影響は多いですが、改正情報をしっかりおさえ以降の対応の準備を始めましょう。

6月の法改正情報をお送りします。

 

「パワハラ防止関連法」が施行開始

企業におけるハラスメント対策が大企業では令和2年6月1日(中小企業は令和4年4月1日)から施行開始となりました。
企業に求められる対応は以下2点となります。

  1. 職場におけるパワーハラスメント防止のために、雇用管理上必要な措置を講じることが事業主の義務となります。
  2. パワーハラスメントに関する紛争が生じた場合、調停など個別紛争解決援助の申出を行うことができるようになります

労働局:パワーハラスメント対策が事業主の義務となります!

 

複数就業者に対する労災保険の拡充

複数就業者に対する保護を拡充する労災保険法の改正の施行日が令和2年9月1日となりました。
複数就業者が被災した場合の休業補償給付等について、通勤災害を含めて、災害発生事業場と非災害発生事業場の賃金額を合算し、給付基礎日額が算定されます。

また、それぞれの就業先の負荷のみでは業務と疾病等との間に因果関係が認められないものの、複数就業先での業務上の負荷を総合して評価することにより因果関係が認められる場合は、労災保険給付の対象となります。

厚生労働省:複数就業者に係る労災保険給付等について(報告)

 

令和2年8月1日以降の退職者は労働時間数でも被保険者期間の計算が可能に

【従 来】離職日から1ヶ月ごとに区切っていた期間に、賃⾦⽀払の基礎となる日数が11日以上ある月を1ヶ月と計算。
【改正後】離職日から1ヶ月ごとに区切っていた期間に、賃⾦⽀払の基礎となる日数が11日以上ある月
     離職日から1ヶ月ごとに区切っていた期間に、賃金支払の基礎となった労働時間数が80時間以上ある月を1か月として計算。
労働時間数を用いて被保険者期間を計算する場合は、備考欄に賃金支払いの基礎となった労働時間数を記載する必要があります。

厚生労働省:失業等給付の受給資格を得るために必要な「被保険者期間」の算定方法が変わります

 

令和2年10月1日より「給付制限期間」が2か月に短縮

自己都合退職の場合に受ける基本手当の給付制限が3ヶ月⇒2ヶ月に短縮されます。(重責解雇は3ヶ月のまま)
令和2年10月1日以降の退職かつ5年間で2回までが上限です。

厚生労働省:「給付制限期間」が2か月に短縮されます

 

 

短時間労働者を被用者保険の適用対象者の拡大

①短時間労働者を被用者保険の適用対象とすべき事業所の企業規模要件について、現行500人超から段階的に引き下げられます。
【企業規模に係る要件】
令和4年10月~ 従業員数100人超規模
令和6年10月~ 従業員数50人超規模
②勤務期間要件(1年以上)⇒ 実務上の取扱いの現状も踏まえて撤廃し、フルタイム等の被保険者と同様の2か月超の要件を適用します。
【労働者に係る要件】
令和4年10月~勤務期間1年以上見込みからフルタイム同様2ヶ月超の要件を適用

厚生労働省:年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の概要

 

 

令和2年9月1日より厚生年金保険の標準報酬月額の最高等級が620⇒650へ

現行の最高等級(第31級:620,000円)の上に、さらに1等級(第32等級:650,000円)が加えられます。
令和2年の9月取得、算定、9月変は適用対象となります。標準賞与額の厚生年金保険の上限は150万のままです。

厚生労働省:厚生年金保険法の標準報酬月額の等級区分の改定等に関する政令案(仮称)の概要

 

 

厚生年金保険料等の納付猶予の特例

新型コロナウイルスの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業等に係る収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少した場合、申請によって、令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来する厚生年金保険料等の納付を 1年間猶予することができます。

≪参考URL 6月更新分≫
リーフレットQ&A猶予申請の手引電子申請Q&A猶予申請書

 

個人情報の保護に関する法律等の⼀部を改正する法律が令和2年6月12日に公布

個人データになることが想定される情報の第 3 者提供について、提供先の企業が本人の同意が得られていることなどの確認を提供元に義務付けるようにしました。

厚生労働省:個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律(概要)

 

 

脱ハンコに向けて政府が公式見解を表明

内閣府・法務省・経済産業省が令和2年6月19日に公表した押印についてのQ&Aにより、「契約締結に押印は必要ない」という意見を公式に表明しました。
民法522条により契約は「書面の作成その他の方式を具備することを要しない」との記載はありますが、改めて公表をしたのは在宅勤務の推進の意図があるものと考えられています。
内閣府:押印についてのQ&A